会社更生法による東海興業の再出発

2011.11.11

会社更生法による再建は負債が法的に整理されるので東海興業は「無借金」状態から再出発した。社員の大幅なリストラが行われたが、建設省OBルートで受注は徐々に上向く。当初、建設省は東海興業を倒産させるつもりはなかったが、メインバンクの拓銀が破綻状態で債権放棄が暗礁に乗り上げた。そこで同社を一度潰してOBを入れたといわれる。経営悪化した建設会社の借金を棒引きにして官僚が天下り、社員のクビを切って再建する。この手法は、他の破綻ゼネコンの「それから」にも広く、応用されている。

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東海興業が「高羽」から離れたのはいうまでもない。やがて神戸市住宅供給公社も撤退した。管理組合は、裁判と並行して、建て替え事業そのものの仕切り直しに臨まねばならなくなった。「高羽」の裁判が始まった頃、六甲山塊のとば口にある「高羽」から東に約一五キロ、宝塚市の「宝塚第三コーポラス」でも六十代の一人暮らしの女性が、建て替えを進めようとする勢力に立ち向かっていた。「宝塚第三」は、七四年に建てられた戸数一三一の民間分譲マンションである。Hさんが、友人に勧められてここの2DK三七・七平米の住居を一一〇〇万円で購入したのは築後四年目のことだった。Hさんは生命保険の外交員をしてカツカツの生活を送りながら住宅ローンを返してきた。独身のHさんに親、きょうだい、係累はなかった。





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